Berkeley

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黄昏の帝国で 4 社会の底力(社会資本)

2008年09月10日08:28

ストロベリーが安売りしていたので、買って食べたところ、大きくてゴツゴツしているくせに、味が凝集していて、本当に美味しい。野菜も味が濃いし、お肉も、概してやわらかくて美味しい。

オーストラリアでも感じましたが、こういう基本的な食料の底力こそ、その国民の力を支えているという気がします。あたりまえのごく身近な食べ物に力があれば、毎日それを食べる民衆は、たくましく強くなるのは当たり前でしょう。ここに何世代にもわたって暮らせば、子孫の身長は、一代目よりかならず高くなるはずです。(逆に「食」がやせ衰えれば、やがて社会全体に元気がなくなるはずです。)

自然の恵みに加えて、アメリカは、「帝国」を長くやることによって(もちろんイギリスやローマの比ではありませんが)、その間に社会にいろいろなものを蓄積してきました。

今日は近くの市民図書館(写真左:入口)に行ってきました。施設が大きくきれいで、子供のスペースが広かったり、音楽や小説のコーナーが充実しているというだけでなく、公共図書館であるにもかかわらず、中身が大学図書館のように充実していました。

私の日本の自宅の近くにも「ほんぽーと」という新潟市のすばらしい図書館ができましたが、ここと何が違うかを一言で表現すれば、それは'歴史の厚み'であると言えるかもしれません。写真(中央)にもあるように、地元である「バークリーの歴史」を扱った資料や本を集めたホールがあるのですが、そこには日本とは比較にならないほど大きなスペースが割かれていました。

施設や設備は、まねできるし、「ほんぽーと」はとてもきれいで使いやすいのですが、この歴史の底力というか、「厚み」は、まねすることができないな、と感じました。

町の図書館などに、その社会の底力(社会資本)が現れるとすれば、アメリカ帝国は、外見上は黄昏(たそがれ)ているとしても、その下半身は、まだまだ強靭なのだということに気がつきます。