Berkeley
ニューヨーク2日目。備忘録です。
友人とスタテン島で別れ、またフェリーに乗ってマンハッタンへ。まずは荷物を置きに、自分が泊るホテル向って地下鉄で北上しました。ニューヨーク はホテル代がべらぼうに高く、東京の約2倍ぐらいだという気がします。ぼくは、ネットで格安でかつ比較的快適なホテルを探しました。Long Island City にあるそのホテルは、地下鉄を使えば、中心部まですぐです。
さて、住所をなんとなくしか覚えておらず、だいたいここらへんだろうという駅に降り立ちました。「Broadway」駅(写真左)。「ああ、ここ がかの有名なブロードウェイなのね」と思いながら、でもそれにしてはあまりにさびれて汚いような気もしました。そうです。紛らわしいのですが、それは「あ の」ブロードウェイではありません。考えてみれば、「広い道」なんていくらでもあるでしょう。
ガラゴロガラゴロ荷物を引きずりながら、どれだけ歩いてどれだけ迷ったでしょうか。それでもようやくホテルが見つかりました。これでずいぶん体力が消耗し、その日はセントラルパーク(写真真ん中)とフリック・コレクション、メトロポリタン美術館に行くのがやっとでした。
メトロポリタン美術館はニューヨーク最大の美術館で、とても一日でていねいに鑑賞することはできません。例の如く、貧乏暇なしの駆け足鑑賞です。
楽しみだった近現代絵画では、レジェ、リベロ、モジリアーニ、マチス、クリムト、ゴッホ、ゴーギャン、クレー、ピカソ、ブラウナー、シズレー、スーラ、シャガールなどなどと対面することができました。写真は言うまでもなく、ピカソです。
しかし、大英博物館の時もそうでしたが、ぼくがさらに衝撃を受けたのは、「The Essential Art of African Textiles」と題された、アフリカ芸術の展示でした。それは何と言うか、われわれの立っている大地そのものをも揺るがすような力をもっていると感じ ました。(2に続く)
「アフリカ展」では、ほんの一部ですが、写真のような展示がありました。
最初に、どう見ても「竜」にしか見えないものが展示されているのに驚きました。また「アフリカ展」なのに、なぜかマヤ文明の展示コーナーもあっ て、そこでどう見ても「鬼」のようにしか見えないものもありました。こういったことはもう誰か研究しているのでしょうけど、民衆のグローバルな深いつなが りを感じましたし、とにかく個々の「作品?」には近代が切り捨てた「何か」が確かに息づいているようでした。
展示の中には、驚いたことに、現代のジェコメッティの作品が、もうすでに姿を現しているように見える作品もありました。
西洋の宗教絵画もそうですが、おそらく生と死のものすごい緊張感の中でつくりだされてきたこれらの物(オブジェ)の前に立つと、行き方や文明その ものの「もう一つの可能性」について考えさせられます。平和研究の観点から、もう少し古代アフリカのアートについて勉強したいと思うようになりました。