Berkeley

2008

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サンフランシスコ アジア美術館

2008年11月23日12:59

今日は知り合いがサンフランシスコで開催されるアメリカ人類学学会で報告するというので、早起きしてちょっと参加してきました。ホテル・ヒルトンで、 400とも500とも言われる分科会がある大きな学会です。ぼくはその沖縄のジュゴンに関する報告を聴いた後、その知り合いとランチをとり、その後別れ て、まだ行けてなかった「アジア美術館」を訪れました(写真左)。

特別展として「アフガニスタン展」をやっていました。何と、長い戦火の中ですべて焼失したと思われていた、紀元前からのアフガンの歴史的秘宝の多 くが密かに隠されていて、2003年に出てきたというのです。それをアフガンの国立美術館から借りてきて展示していました。写真撮影が禁止されていたので 残念なのですが、アフガニスタンは、その長い歴史の中で、ローマの影響と、南アジアの仏教の影響と、イスラムの影響を受けていて、本当にそれらが混ざった 文化の痕跡が色濃く残っていました。単に歴史的な資料という意味だけでなく、色合いや造形もユニークで、そこから何というか、ユニバーサルな輝きを発して いました。

常設展は、地域別、時代別に整理されているのですが、一度に南アジア、東南アジア、中国、韓国、日本とみられるのが醍醐味だと思います。まさにア メリカからの包括的な「アジア」の視点です。すべてが仏教などでつながっている一方で、やはり地域固有のフレーバーがあって、それが本当に面白かったで す。縦にみるというか、横断してみるというか、こういう風に地域や時代を一挙に連続して眺められることで、みえてくるものもずいぶん異なると思いました。 「アジア」の中の「日本」についても考えさせられました。

どの展示も、一言では言えないほどの迫力をもっていたのですが、ぼくは個人的に、初期仏教の時代のジャイナ教やヒンドゥー教のモニュメントが忘れられません(写真真中と右。真中がジャイナ教の聖像ですが、それは彼が一糸まとわぬ姿であることからもわかります)。

無数の人間の生と死を見つめてきたかのような、そのたたずまいに、圧倒されました。一度ならず、ここもまた行きたいと思います。