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佐々木 寛    (情報文化学科教授)ほのぼの日本平和学会2011年度研究大会が本学(新潟中央キャンパス)で6月4、5日の両日に開催され、全国から延べ約300人が参加して活発な議論がなされました。県内からも、100人近くの一般市民によるオブザーバー参加がありました。大会統一テーマは、「越境―平和の課題として考える」。あらゆる領域で境界線があいまいになった世界で、どのように人権や社会的正義を実現できるのか、開催校企画を含む6つの部会と、10の分科会に分かれて議論が深められました。 年は、大会開催直前に東日本大震災が発生し、「フクシマ」を考える特別の分科会も急きょ準備されました。初日の「平和学の方法と実践」分科会では、新潟水俣病の発生およびその後の政府対応の問題と「フクシマ」との共通点が議論され、本学の越智敏夫教授が討論者を務めました。また「平和文化」分科会では、災害下における在日外国人差別の実情が報告され、本学の吉澤文寿教授が討論者を務めました。翌日の「平和運動」分科会では、ジャーナリストの鎌田慧さまた今んをお招きし、反原発運動の現状と課題について熱のこもった報告と討論が行われました。さらに、5日の本学による開催校企画では、本学が創立10周年記念シンポジウム以来議論を積み重ねてきた、「東アジア〈共生〉の条件」がテーマとして選ばれ、古関彰一(獨協大学)、s(ニューヨーク市立大学)、前田哲男(東京国際大学)、五十嵐誠一(千葉大学)、中村研一(北海道大学)、五十嵐暁郎(立教大学)各氏が登壇し、当該研究テーマをさらに深めることができました。会員です。今回の全国大会受け入れにあたっては、職員をはじめとする本学の多くの方々の協力と尽力なくして、今回の成功はありえませんでした。また、新潟市の助成を受けることができたのも大きな助けとなりました。この場を借りて、あらためてお礼を申し上げます。ど、学会運営を縁の下で支えてくれた本学学生諸君が、期待以上にその役割を果たしてくれました。おかげさまで、参加した学会員からは口々にお褒めのことばをいただくことができました。学生諸君は、仕事の合間に興味をもった部会や分科会に参加し、一線の学会報告を聴く貴重な機会を得ることもできました。これら本学学生の成長こそ、本研究大会の最大の収穫の一つであったといえるかもしれません。山口 平成11年4月より本学勤務。平成17年4月〜18年3月まで入試実施委員長。同18年4月(18名)中6名が当該学会の正〜19年3月まで再任。現在、本学の文化学科教員そして何より、案内や受付な直人教授(情報システム学科)(平成23年5月21日)「あちさんが怒るからやめなさい」。商業施設の売り場で、お母さんとおぼしき女性が4歳くらいの子どもに言った言葉である。„あちさん“? 方の)方言のようである。優しくてかわいらしい響きであると思った。意味を調べてみると「あちさん=あちらさん=あちら様=よその人=知らない人」というような意味であるらしい。なるほどと思ったが、しかしそうなると、このお母さんは「よその人に怒られるからやめなさい」と叱ったことになる。せっかく仄々とした優しい言葉を聞く機会に恵まれたのに「おや?」と思わざるを得なかった。もちろん「あちさん」という言葉にではなく「怒るから」の部分にである。売り場には商品のワゴンがあり、幕で覆ったワゴンの足元などは子どもから見れば絶好の遊び場ではあるが、資材が置いてあったり電気のコードをする危険がある。そばを通る買い物客に危害が及ぶかもしれない。また、売り場にも迷惑である。このお母さんの言葉は、子供を叱る言葉として適切であろうか。やってはいけない理由が「知らない人が怒るから」であるならば、子どもは「怒られなければやってもいい、あるいは、怒る人は嫌な人」となりはしないだろうか。親としては自分の子供に嫌われたくないのは当然であるが、そればかりを考えていては「よい子」は育たない。よい子に育てたくない親はいないはずである。孫の元気の良さについていくのがやっとのおじいちゃん、おばあちゃんであれば、ついつい口に出てしまいそうではあるが、若いお父さんお母さんには、正しい叱り方をお願いしたいものである。それが、その子たちが大人になったときの(その子たちが生きていく)社会の質にもつながると考えるからである。退職教員統一テーマ「越境―平和の課題として考える」ゆうげん広報委員長 桑原 悟初めて聞いた。新潟の(ある地編集後記に代えてCary Karaca湧源分科会の様子。報告はジャーナリストの鎌田慧さん。新潟国際情報大学 学報 国際・情報 平成23年7月発行 2011年度 No.2          が    7がぶつはけったてりいひたっりでか、子いたどりも、に物はを危倒なしいて場本所人でがあ怪け る我。新潟中央キャンパス 「フクシマ」を考える特別分科会も開催校企画テーマは「東アジア〈共生〉の条件」運営を支えた学生の成長が最大の収穫「日本平和学会」を開催

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