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情報文化学科・教授大学では、勉強も課外活動も学生の主体性を尊重すしょう。やる前から自分の狭い世界の頭でその有用性や意味を判断するのでは、その成長や発展の程度はたかが知れています。そのとき、何が大事なのか分からなかったが、後になっていろいろつながって、ものの見方が広がる、それが成長や発展というものではないでしょうか。溝上慎一(『現代大学生論』)がいうように、学生の頭でその意義や重要性がなかなか分からない知識や経験に「重要だ」「学ぶ必要がある」とお墨付きを与えるところに、学校教育や大学教育の意義があるように思います。限定的な知識と経験しか持たない学生に、教員は新たな知識や経験との出合いを仕掛ける。留学に興味がわかない、不安だという学生に、「騙されたと思って行け。絶対、後悔しないから」と説得する教師の姿がそこにあります。しかし、大人や教師の言うことを黙って聞け、というのではありません。大事なのは、判断や決定の内なる主体を大事にしながら、主体のさらなる成長のために未知なものへ関心を開いておくことでしょう。このように考えると、ここで私が学生に「もっと、課外活動に積極的に参加しましょう」と説教じみたこと言っても意味がありません。むしろ、大学は、課外活動を支援するばかりか、積極的に仕掛けますから覚悟しておいてくださいと言うことの方が意味があるように思います。そのために、学生部では今年度から数百万円程度の予算を組んでもらいました。「ボランティア活動を仕掛ける」「他大学学生との活動を仕掛ける」「地域と学生との交流を仕掛ける」……。本学では、学生の課外活動が活発な団体の陰には熱心な教職員の指導があります。まずは、そのような熱心な教職員や学生の要望にこたえるとともに、さらに積極的に課外活動を「仕掛ける」体制も必要ではないかと考えています。学生部長 高橋正樹べきだということがしばしば言われます。とくに、課外活動は主体性(自治)とほぼ同義として考えられることがあります。学生の主体性を尊重するといった場合、耳障りは確かにいい。しかし、その判断や決定を行う主体が十分に成熟している保証はありません。知識や経験が未熟であれば、自分の狭い経験や知識を元にした行動しか取れず、未熟なままに判断を迫ると、安易な方向か誤った方向に向かいかねません。とくに、単位という強制力のない課外活動に参加する学生には偏りが目立ちます。しかし、それまで分からなかったことが勉強や経験を通して見えてくる、これが成長や発展というもので6面7面8面[本校]〒950-2292 新潟市西区みずき野3-1-1[新潟中央キャンパス]〒951-8068 新潟市中央区上大川前通7-1169http://www.nuis.ac.jptel. 025-239-3111 fax. 025-239-3690tel. 025-227-7111 fax. 025-227-7117somu@nuis.ac.jp平成21年9月25日 発行新潟国際情報大学 学報 国際・情報 平成21年9月発行 2009年度 No.34・5面オープンキャンパスを楽しむユニークな公開講座   ―情報システム特論私の研究テーマお薦めBOOK eラーニングを活用した就職支援プログラム学内禁煙を実施   9月卒業9人が巣立つ湧源・編集後記に代えて紅翔祭(10/24・25)案内特集 舞の海秀平氏を招き文化講演会  実行委員長あいさつ イベント紹介ヴィジュアリストの手塚氏を迎え公開講座卒業生の便り国際交流インストラクター44人に委嘱状         学報Vol.44CONTENTS2・3面集い楽しむ同好の士 課外活動―平成21年度公認団体と同好会貴重な実体験―インターンシップ・学外実習 実習受け入れ協力企業一覧学生の主体性に期待して成長は未知なものへの関心から新たな出合い新たな出合いを「仕掛ける」!を「仕掛ける」!課外活動 課外活動 国際情報

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