<政治学>講義ノート 2024-1-1

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1 はじめに

1-1 日常世界の認識の方法について:社会についての科学は成立するか

自然と人間 人工物としての社会
人間的ということ:死の認識、メメント・モリ
言葉の使用
自然を超えた人工物の構成
・芸術の創造
・概念の使用
・道具の使用

科学 science、ラテン語 scientia、ドイツ語 Wissenschaft
自然科学、人文科学、社会科学

科学≠ 知識一般 knowledge
科学≠ 哲学 philosophy 人間いかに生きるべきか、神の存在、神学

体系的な知識
他人に伝えることが可能
演繹 deduction 組み立てられた知識体系
 cf.ユークリッド幾何学
実験と観察
帰納(法 )induction

科学者 scientist の出現:1830年代イギリス
給料 cf.古典古代ギリシャ、ローマにおける科学技術

研究領域の自立化、独立化
自然、人間、社会

社会科学

自然科学をモデルに成立

観察や実験に限界
厳密な因果性は成立するか

cf.人文科学 humanities

社会の観察と認識
 分析者の主体的な関係
 不確定性原理 ハイゼンベルク
 科学の社会性 マンハッタン計画
 パラダイム paradigm トマス・クーン『科学革命の構造』1962年

経路依存性と合理的選択 Path Dependency, Rational Choice

概念と理念型 ideal type, Ideal typus
 歴史的な社会現象を研究者の視角に即して統一的に再構成した型
 ウェーバー『社会科学方法論』

現実は無限の多様性
類型は純粋な思考の産物
概念と現実の分裂を前提とする
模写・直観では現実を把握できない
多数の平均(平均型)からは現実を把握できない
 cf.「平均的日本人」の虚構性
理念型は因果の認識の道具・擬制
理念型の検証は真偽ではなく有効かどうか
近代資本主義『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』
 cf.支配『支配の諸類型』『支配の社会学1、2』

主体としての市民

「誰も政治からは逃れられない」のか?
「政治とは何か」<「誰にとっての政治か」
政治の主体としての「市民」

政治学の目的
・現在の社会で望ましい政治とは何か
・市民のための政治
・市民:政治に主体的に関わる人:主体性とは何か

政治学の多様性


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新潟国際情報大学 国際学部 越智敏夫
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