第2章演算と型

2-1 演算

C言語でも、いろいろな計算をすることができる
計算には、変数（入れ物）を使用する
= は代入を表す（右式の計算結果を左の変数に入れる）
計算に使う記号の違いに注意

足し算＋、引き算－、割り算／、掛け算＊、余り％

計算の順番を変える場合は ( ) を使うことが出来る。

/* List2-1 */
#include <stdio.h>
int main(void)
{
 int vx, vy;
 
 puts("二つの整数を入力してください。");
 printf("整数vx："); scanf("%d", &vx);
 printf("整数vy："); scanf("%d", &vy);
 
 printf("vx + vy = %d\n", vx + vy);
 printf("vx - vy = %d\n", vx - vy);
 printf("vx * vy = %d\n", vx * vy);
 printf("vx / vy = %d\n", vx / vy);
 printf("vx %% vy = %d\n", vx % vy);
 
 return (0);
}

剰余（あまり）を求める演算 %

printfで % を表示したいときは %% とする。
桁の数字を求めるときなどに使われる。

最下位の桁を求める

/* List2-2 */
#include <stdio.h>
int main(void)
{
 int no;
 
 printf("整数を入力してください：");
 scanf("%d", &no);
 
 printf("最も下の桁は%dです。\n", no%10);
 
 return (0);
}

教科書演習2-1

下に示すように、二つの整数値を読み込んで、前者の値が後者の値の何％であるかを表示するプログラムを作る。

二つの整数を入力してください。
整数A：54
整数B：84
Aの値はBの値の64％です。

複数の変換指定

/* List2-3 */
#include <stdio.h>
int main(void)
{
 int na, nb;
 
 puts("二つの整数を入力してください。");
 printf("整数A："); scanf("%d", &na);
 printf("整数B："); scanf("%d", &nb);
 
 printf("AをBで割ると%dあまり%dです。\n", na/nb, na%nb);
 
 return (0);
}

教科書演習2-2

下に示すように、二つの整数値を読み込んで、その和と積を表示するプログラムを作る。

二つの整数を入力してください。
整数A：54
整数B：12
それらの和は66で積は648です。

符号の反転 -

/* List2-4 */
#include <stdio.h>
int main(void)
{
 int num;
 
 printf("整数を入力してください：");
 scanf("%d", &num);
 
 printf("符号を反転した値は%dです。\n", -num);
 
 return (0);
}

単項演算子という

2-2 型

変数（入れ物）の設計図

型をもとにして変数を作る

作られた変数を「オブジェクト」とも言う

整数の入れ物の設計図： int

整数型、int型

浮動小数点（実数）の入れ物の設計図： double

浮動小数点型、実数型、double型

/* List2-5 平均値を表示 */
#include <stdio.h>
int main(void)
{
 int na, nb;
 
 puts("二つの整数を入力してください。");
 printf("整数A："); scanf("%d", &na);
 printf("整数B："); scanf("%d", &nb);
 
 printf("それらの平均は%dです。\n", (na+nb)/2);
 
 return (0);
}

/* List2-6 整数と浮動小数点数 */
#include <stdio.h>
int main(void)
{
 int nx;
 double dx;
 
 nx=9.99;
 dx=9.99;


 printf("nxの値：%d\n", nx);
 printf("nx / 2：%d\n", nx/2);
 
 printf("dxの値：%f\n", dx;
 printf("dx / 2：%f\n", dx/2);
return (0);
}

/* List2-7 実数の入力 */
#include <stdio.h>
int main(void)
{
 double vx, vy;
 
 puts("二つの実数を入力してください。");
 printf("実数A："); scanf("%lf", &vx);
 printf("実数B："); scanf("%lf", &vy);
 
 printf("vx+vy=%f\n", vx+vy);
 printf("vx-vy=%f\n", vx-vy);
 printf("vx*vy=%f\n", vx*vy);
 printf("vx/vy=%f\n", vx/vy);

 return (0);
}

演習2-3

下に示すように、読み込んだ実数値をそのまま表示するプログラムを作る。

実数を入力してください：57.3
Aあなたは57.300000と入力しましたね。

整数型 int

小数点以下は切り捨てになる

実数型 double

実数(小数)を入れる変数を作る設計図
scanfの変換指定が %lf （エルエフ）となることに注意！

int 型とdouble型の演算の違い

int型どうしの演算の場合、小数点以下は切り捨てが起こる
double型をint型に代入する場合も、切り捨てが起こる

List2-8 （省略）

演習2-4 （省略）

非常によく出てくる例：平均を求める場合

int型どうしの割り算を行う場合、小数点以下は切り捨てられるので、何らかの対策が必要
対策1
演算の中にdouble型が含まれていると、切り捨てが起こらない
対策2
演算を行うとき、臨時に型を変換することができる（キャスト）

式の前に（）をつけて型を指定する

/* List2-9 */
#include <stdio.h>
int main(void)
{
 int na, nb;
 
 puts("二つの整数を入力してください。");
 printf("整数A："); scanf("%d", &na);
 printf("整数B："); scanf("%ld", &nb);
 
 printf("それらの平均は%fです。\n", (na+nb)/2.0 );

 return (0);
}

/* List2-10 */
#include <stdio.h>
int main(void)
{
 double na, nb;
 
 puts("二つの整数を入力してください。");
 printf("整数A："); scanf("%d", &na);
 printf("整数B："); scanf("%d", &nb);
 
 printf("それらの平均は%fです。\n", (double)(na+nb)/2);

 return (0);
}

演習2-5

下に示すように、二つの整数値を読み込んで、前者が後者の何％であるかを実数で表示するプログラムを作る。

二つの整数を入力してください。
整数A：54
整数B：84
Aの値はBの値の64.285714％です。

変換指定

printf関数で、変換指定（書式）をいろいろと指定することができる

/* List2-11 */
#include <stdio.h>
int main(void)
{
 int na, nb, nc;
 int num;
 double ave;
 
 puts("三つの整数を入力してください。");
 printf("整数A："); scanf("%d", &na);
 printf("整数B："); scanf("%d", &nb);
 printf("整数C："); scanf("%d", &nc);

 sum=na+nb+nc;
 ave=(double)sum/3;
 
 printf("それらの合計は%5dです。\n", sum);
 printf("それらの平均は%5.1fです。\n", ave);

 return (0);
}

List2-12 （省略）

演習2-6

下に示すように、身長を整数値として読み込んで、標準体重を実数で表示するプログラムを作る。
標準体重は、（身長－１００）×０．９によって求め、その小数点以下は、1桁だけ表示すること。

身長を入力してください：175
標準体重は67.5です。

課題2

次の動作をするプログラムを作る

教科書の演習2-5
教科書の演習2-6

メールの本文には、ソースプログラム、実行結果、感想・考察を書く
課題は1つのメールにすべてを書く
ファイルを添付するのではなく、すべて本文に書く
宛先は kawahara、件名は 120xxyyy処理演習 C1課題2のように学籍番号、講義名、課題名を続けて書く（数字や記号は半角で入力し、空白は入れない）
時間内に、メールで送信する（時間内にできなかった人は出来たところまでを送信する）

次回予告

教科書第2章補足＆演習問題

第2章 演算と型